一言でいうと、世界193か国が協力して、地球をもっと住みやすい星にしようという取り組みです。
地球上にある豊かな自然や資源を未来に残し、誰一人取り残すことなく幸せに暮らせる世界をつくるために、世界各国の人たちが取り組んでいます。
Sustainable Development Goalsの頭文字である「SDG」に複数形の「s」をつけたもので、SDGs(エス・ディー・ジーズ)と発音します。
目次
サステナブルって?
サステナブル(Sustainable)とは、sustain(持続する、保つ)と「-able(~できる)」を組み合わせた言葉で、「今だけではなく,ずっと続けられる」ということ。
例えば、
- 森林が再生するよりも速く伐採し続けると、いつか木がなくなってしまいます。これは、「サステナブルではない」ということです。
- 日本全国でゲリラ豪雨や水害が多くなってきています。このまま気候変動が進むと、今まで以上に建物が倒れたり、川が氾濫するかもしれません。これでは、今までのような生活ができません。これも、「サステナブルではない」ということです。
なぜSDGsが必要なの?
MDGsではカバーしきれない課題がある
SDGsの前に「ミレニアム開発目標(MDGs)」という目標に取り組んでいました。
この目標の達成に向けた努力により、5歳未満で命を落とす子どもが減り、より多くの子どもが学校に通えるようになるなど、多くの前進がありました。
しかし達成期限の2015年が近づくにつれ、"平均値"で見る進展の陰に取り残された子どもたちがいることや、格差の拡大等、MDGsではカバーしきれない課題があることもわかってきました。そのため、MDGsを受け継ぐ2030年までの新たな目標となる「SDGs」が採択されました。
SDGsは、"誰ひとり取り残さない"を掲げ、
- MDGsで達成できなかった課題
- MDGsには含まれていなかった課題
- 新たに浮上してきた課題
を包括的に含んだ、先進国も途上国も取り組むべき普遍的な目標となっています。
いよいよこのままでは危ない、『地球の危機』が目前に迫ってきた
最近、日本や世界各地で異常気象による影響を耳にすることが多くなりました。
- なぜこんなにゲリラ豪雨が降るのか
- なぜ毎年のようにあちこちで水害が発生するのか
- なぜオーストラリア史上最悪の森林火災は起こったのか。
※19年7月から20年2月の間に火災の被害を受けた土地は、オーストラリア南部と東部で合計約97,000km2に上る。これは日本の国土のおよそ25%。
地球上でさまざまな危機が顕在化してきたことで、サステナビリティを意識しなければならなくなってきています。
SDGsが大切にしていること
誰ひとり取り残さない
すべての人のための目標の達成をめざし、もっとも脆弱な立場の人々に焦点をあてます。
5つのP
人間、地球、豊かさ、平和のための目標であり、国際社会のパートナーシップにより実現をめざします。
人間 (people)
すべての人の人権が尊重され、尊厳をもち、平等に、潜在能力を発揮できるようにする。貧困と飢餓を終わらせ、ジェンダー平等を達成し、すべての人に教育、水と衛生、健康的な生活を保障する
地球 (planet)
責任ある消費と生産、天然資源の持続可能な管理、気候変動への緊急な対応などを通して、地球を破壊から守る
豊かさ (prosperity)
すべての人が豊かで充実した生活を送れるようにし、自然と調和する経済、社会、技術の進展を確保する
平和 (peace)
平和、公正で、恐怖と暴力のない、インクルーシブな(すべての人が受け入れられ参加できる)世界をめざす
パートナーシップ (partnership)
政府、民間セクター、市民社会、国連機関を含む多様な関係者が参加する、グローバルなパートナーシップにより実現をめざす
2030年までに17の目標を達成する
SDGsは、すべての人々にとってよりよい、よりサステナブルな未来を築くための目標です。
貧困や不平等、気候変動、環境劣化、繁栄、平和と公正など、私たちが直面するグローバルな諸課題の解決を目指します。
SDGsの目標は相互に関連しています。誰一人置き去りにしないために、2030年までに17の目標を達成することが重要です。